電気工事施工管理技士の資格は、電気工事の施工管理をするためのものです。この資格には1級と2級があり、1級を取得すると「監理技術者」となることもできます。監理技術者とは工事発注者から直接仕事を請け負った場合に、下請けの金額が4,000万円以上の現場に配置なければならないとされており、現場の監督をする人のことを指します。この監理技術者がいないと大型の工事を受注することができないので現場での評価が非常に高く、電気工事施工管理の資格取得を考えている人は1級まで取得することを目指している人が多い傾向です。試験については学科と実地に分かれており、どちらの場合も6割の正答率が合格基準となっています。合格率は学科と実地ともに5割前後です。ただし、2級については学科と実地の試験を同日に行いますが、1級はまず学科を例年6月中旬に行い、その合格者だけが10月中旬に行う実地試験に臨めるという方法です。1級に関しては学科が不合格である場合は実地試験に進むことはできませんので注意しましょう。1級と2級の合格率はともに6割前後で、それほど変わりません。これは電気工事施工管理の資格は1級を取得することで高い評価をされるため、2級を取得した人が期間を開けずにそのまま1級を目指すことが多いためです。受験を考えている人は1級の取得を目指してみてはいかがでしょうか。
電気工事の仕事は専門的な資格が必要とされますが、未経験者でも働くことは不可能ではありません。実際に求人情報には、「未経験者歓迎」というものもあります。ただし、電気工事士として働くために必要な能力として、体力や作業をスピーディーに行うためのコミュニケーション能力などが求められます。電気工事士の仕事は主に電気設備の設置工事で、配線や配電盤の取り付けといった仕事です。未経験の方は、現場で道具を運んだり補助をするなどの雑務を任されることが多いでしょう。また、夏の暑い時期や冬の寒い時期に仕事をすることも多く、建設中の建物の冷暖房設備が整った条件での仕事というのは、あまりありません。そのため、どのような気候でも変わらず仕事をこなせる体力が必要です。また、配線の仕事など電気工事士の仕事は他の工事と並行して行われることが多いため、スムーズな工事のためには他の業者とのコミュニケーションがかかせません。電気工事士は専門的な仕事が多いのは間違いありませんが、仕事をこなす上で最低限のコミュニケーション能力は求められるのです。また、実務経験がある人は未経験者でも優遇されることがありますので、「未経験・資格なし」の人はアルバイトやパートなどを経験しておくと仕事につきやすくなるでしょう。
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